冷凍機の交換による省エネ/ノンフロン化の推進
課題
超低温用の冷凍機で使用する冷媒は一般的にR22(GWP1,810),R23(14,800)は多く、オゾン層破壊や地球温暖化といった環境への影響が問題視
- 一部フロンは既に製造が禁止されており、今後の供給が不安定
- 万が一の漏洩時には、企業としての社会的責任につながる
対策
冷凍機の入替:省エネ型/ノンフロン型冷凍機の導入
2023年中に公称11,000トンの全営業超低温冷蔵庫用冷凍機器のノンフロン化を目指し、
2021年より冷凍機の入れ替え工事を開始。
導入した自然冷媒機器の一例
PascalAirの導入メリット
- 庫内ユニットクーラー不要
- 庫内の冷気ダクトは1.5m程度でOK(非常に短い)
- 超低温稼働を継続しながら工事可能
効果 1
第2冷蔵庫(公称8,000t)
主な保管物:マグロ/庫内温度:-60℃
- R22を使用した2元冷凍システムでをオゾン層破壊係数、地球温暖化係数共に「0」である空気を循環させる「PascalAir」に更新
- 前室(-30℃)の冷却も、アンモニア冷媒の「NewTon」を採用
前室:NewTon R-3000×1台
型式:HCS-45L-PR4I-03
冷凍能力:74.9トン
庫内:PascalAir×7台
型式:PAS30-R/02
冷凍能力:32.1kW
夏場 冷蔵庫別消費電力削減量
※2021年と2022年7月の弊社実測データより
15%
CO₂削減量
※R4年度JRECO事業報告より
フロン系冷媒(R23等)比較対象設備導入と比較
2,603.9t-CO₂ / 年
第1冷蔵庫(公称3,000t)
主な保管物:マグロ/庫内温度:-60℃
- R22を使用した2元冷凍システムをオゾン層破壊係数、地球温暖化係数共に「0」である空気を循環させる「PascalAir」に更新「PascalAir」であれば-60℃をキープできる
- 前室の冷却(-30℃)も、CO₂冷媒採用の「COPEL」を採用
前室:COPEL-F30×1台
型式:MCCU-F30-20
冷凍能力:31.3kW
庫内:PascalAir×3台
型式:PAS30-R/02
冷凍能力:32.1kW
夏場 冷蔵庫別消費電力削減量
※2021年と2022年7月の弊社実測データより
20%
CO₂削減量
※フロン系冷媒(R23等)比較対象設備導入と比較
(JRECO事業報告に準ずる。242日間データよる年間予測値)
686.4t-CO₂ / 年
効果 2
全営業冷蔵庫のノンフロン化
従来の2元冷凍システムに比べ
メンテナンス性能が上がり使いやすい設備に
- メンテナンス時のフロン漏洩リスクからの解放
- メンテナンスパーツが少ない
- 霜取作業の簡素化